2007 (院生向け)理論言語学特論 I, II

ここに連絡事項を掲載することがありますので、受講者はときどきチェックするようにしてください。
2008.01.18.
 昨日中に載せると言っていたのに、一日遅れてしまいました。ごめんなさい。授業評価のフォームです。1月中によろしくお願いします。

講義題目

 言語理論と統語論・意味論

授業目的

 この授業では、基本的に生成文法の立場に立った上で、統語論と他のモジュールがどのような関係にあるかを考察し、特に意味論の役割を意識しながら、観察/記述/仮説の構築/仮説の検証等の基本的な技術の理解を深めることを目標とする。
 基本的には言語学専門の授業であるが、主に対象としているのは修士学生であり、予備知識をあまり前提としない形で進めていきたい。他専修の学生さんでも、興味があれば、参加してみてほしい。

授業の進め方について

 授業内容の予定は、下の表に示している通りであるが、授業の進行状況によって、多少順序等が変わる可能性がある。通年科目として行う。

単位の認定について

  • 学期末レポートや学期末試験は課さない。
  • 単位は、(i) 宿題、(ii) 担当の際のやりとり、(iii) 授業への参加度に基づいて判定する。

授業内容

(更新日:2009.06.26)
第1回 2007.04.12.
取り上げる内容 生成文法の研究対象とモデルの全体像
論文
宿題 新聞や本などから、任意に3つの例文を抜き出し、その文中の語の「係り方」について考察しなさい。
第2回 2007.04.19.
取り上げる内容 述語と項の関係・Merge・意味の合成(Semantic Composition)
論文
宿題 今回の授業内容についての質問を提出すること。
第3回 2007.04.26.
取り上げる内容 修飾関係・構成素構造
論文
宿題 ハンドアウトに指定された問題に取り組むこと。
第4回 2007.05.10.
取り上げる内容 Parser と numeration
論文
宿題 Kuroda 1979 を読んでくること。
第5回 2007.05.17.
取り上げる内容 individual:認識と世界・「指示」とは何か
論文 黒田成幸 (1979) 「(コ)・ソ・アについて」『英語と日本語と』くろしお出版、pp.41-59.
宿題 今回の授業内容についての質問を提出すること。
第6回 2007.05.24.
取り上げる内容 同一指示・c-command
論文
宿題 授業中に指定した例文を、自分なりに作りなさい。(問題3)
第7回 2007.05.31.
取り上げる内容 連動読み・λ関数
論文
宿題 授業中に指定した文の構造を書きなさい。
第8回 2007.06.07.
取り上げる内容 Quantifier Raising・Formal Dependency・解釈が指定された上での例文判断について
論文
宿題 授業中に指定した文の構造を書きなさい。
第9回 2007.06.14.
取り上げる内容 Bound Variable Anaphora
論文 Reinhart, Tanya (1983b) "Coreference and Bound Anaphora: a Restatement of the Anaphora Questions," Linguistics and Philosophy 6, pp.47-88.
宿題 この論文について、よくわからない点を書きなさい。
第10回 2007.06.21.
取り上げる内容 Bound Variable Anaphora と coreference
論文 Lasnik, Howard (1976) "Remarks on Coreference," Linguistic Analysis 2, pp.1-22.
宿題 この論文について、よくわからない点を書きなさい。
第11回 2007.06.28.
取り上げる内容 (学生による発表 1)
論文 Reinhart, Tanya (1983b) "Coreference and Bound Anaphora: a Restatement of the Anaphora Questions," Linguistics and Philosophy 6, pp.47-88.
宿題 この論文の内容を自分なりにまとめなさい。
第12回 2007.07.05.
取り上げる内容 (学生による発表 1)
論文 Reinhart, Tanya (1983b) "Coreference and Bound Anaphora: a Restatement of the Anaphora Questions," Linguistics and Philosophy 6, pp.47-88.
宿題 この論文の内容を自分なりにまとめなさい。
第13回 2007.07.12.
取り上げる内容 再び QR について
論文
宿題
第14回 2007.10.04.
取り上げる内容 日本語の scrambling 構文
論文 Ueyama, Ayumi (2003) "Two Types of Scrambling Constructions in Japanese," in A. Barss, ed., Anaphora: A Reference Guide. Blackwell, Cambridge, pp.23-71.
宿題 この論文について、よくわからない点を書きなさい。
第15回 2007.10.11.
取り上げる内容 (学生による発表 2)
論文 Ueyama, Ayumi (2003) "Two Types of Scrambling Constructions in Japanese," in A. Barss, ed., Anaphora: A Reference Guide. Blackwell, Cambridge, pp.23-71.
宿題 この論文の内容を自分なりにまとめなさい。
第16回 2007.10.18.
取り上げる内容 スコープ
論文 Hoji, Hajime (1985) Logical Form Constraints and Configurational Structures in Japanese, Doctoral dissertation, University of Washington, sections 4.2-4.4.
宿題 この論文について、よくわからない点を書きなさい。
第17回 2007.10.25.
取り上げる内容 (学生による発表 3)
論文 Hoji, Hajime (1985) Logical Form Constraints and Configurational Structures in Japanese, Doctoral dissertation, University of Washington, sections 4.2-4.4.
宿題 この論文の内容を自分なりにまとめなさい。
第18回 2007.11.01.
取り上げる内容 連動読みと構造:reconstruction effects
論文 Hoji, Hajime, Satoshi Kinsui, Yukinori Takubo, & Ayumi Ueyama (1999) "Demonstratives, Bound Variables, and Reconstruction Effects," Proceedings of the Nanzan GLOW, The Second GLOW Meeting in Asia, September 19-22, 1999, pp.141-158.
宿題 この論文について、よくわからない点を書きなさい。
第19回 2007.11.29.
取り上げる内容 (学生による発表 4)
論文 Hoji, Hajime, Satoshi Kinsui, Yukinori Takubo, & Ayumi Ueyama (1999) "Demonstratives, Bound Variables, and Reconstruction Effects," Proceedings of the Nanzan GLOW, The Second GLOW Meeting in Asia, September 19-22, 1999, pp.141-158.
宿題 この論文の内容を検証するためには、どのような例文を調べる必要があるか考えなさい。
第20回 2007.12.06.
取り上げる内容 reconstruction effects と理論の構築
論文 Lebeaux, David (1990) "Relative Clauses, Licensing, and the Nature of the Derivation," NELS 20-2, pp.318-332.
宿題 この論文について、よくわからない点を書きなさい。
第21回 2007.12.13.
取り上げる内容 仮説の検証の仕方:CFJ の作り方について
論文 Hoji, Hajime, Satoshi Kinsui, Yukinori Takubo, & Ayumi Ueyama (1999) "Demonstratives, Bound Variables, and Reconstruction Effects," Proceedings of the Nanzan GLOW, The Second GLOW Meeting in Asia, September 19-22, 1999, pp.141-158.
宿題 指定した CFJ に答えなさい。
第22回 2007.12.20.
取り上げる内容 (集中講義につき休講)
論文
宿題
第23回 2008.01.10.
取り上げる内容 (集中講義につき休講)
論文
宿題
第24回 2008.01.17.
取り上げる内容 (学生による発表 5)
論文 Lebeaux, David (1990) "Relative Clauses, Licensing, and the Nature of the Derivation," NELS 20-2, pp.318-332.
宿題 この論文の内容を自分なりにまとめなさい。