2003 前期(院生向け)理論言語学特論・研究 I

ここに連絡事項を掲載することがありますので、関係者はときどきチェックするようにしてください。
2003.7.15.
 この授業に参加していた人は授業評価をメールで提出してください。よろしくお願いします。
2003.5.11.
 前回の授業のときに言いましたが、都合で一部、順番が変わりました。よろしくお願いします。

■ 授業形態

 月曜日2限の「理論言語学特論 I」と木曜日2限の「理論言語学研究 I」は、本来、独立の科目ですが、試験的に今年度は、この2つの時間をドッキングさせて、1つの授業を行います。つまり、毎週2回クラスのある授業だと思ってください。あっという間に次の授業が来てしまうので予習や復習が大変ですが、その分、忘れる心配がなく、学習効率が期待できるのではないかと考えています。(ちなみに、週2回のクラスというのは、アメリカの大学院ではよく見られる形式の1つです。)

■ 中心となるトピック:再構築現象 (reconstruction effects)

■ 授業目的

 この授業では、いわゆる再構築現象(reconstruction effects)について、まず、生成文法の中の古典的な基本文献を押さえた上で、最近の研究から重要な論文を取り上げ議論していきたい。

 それぞれの論文でどのような現象が指摘され、どのような分析がなされているか、正確に理解することがまず第一の目標である。必ずしもすべての情報を暗記する必要はないが、ある程度は知識として押さえておくことも重要である。

 その上で、各論文の主張を(批判的に)吟味していき、文法理論に対してどのような貢献をしたのか考察していく。そのような作業を通じて、今後の研究に何が求められているのかということを明らかにしていきたい。

 授業では、自分の理解を口頭発表したり、ハンドアウトとしてまとめる技術の向上にも力点を置いていく。

■ 授業の進め方について
  • 最初の授業時に、各論文の担当者(1人ずつ)を決定する。
  • 原則的に、2回の授業で1本の論文を終える。
  • 1回目の授業では、私がその論文の主要なポイントや時代的な背景を説明する。ハンドアウトは配布しない。適宜、担当者に質問をすることもありうる。
  • 2回目の授業では、担当者がハンドアウトを作成し、その論文の重要な点を口頭発表する。
  • ぜひ記憶しておくべき点については、適宜、復習の小テストを行う予定。
  • 取り上げる予定の論文は、下の表に示してある通り。
■ 単位の認定について
  • 学期末レポートや学期末試験は課さない。
  • 単位は、(i) 担当のときの発表、(ii) 小テスト、(iii) 授業への参加度に基づいて判定する。

授業内容

(更新日:2009.06.26)
第1回 2003.04.17.
取り上げる内容 (学振説明会のため、休講)
第2回 2003.04.21.
取り上げる内容 van Riemsdijk, Henk & Edwin Williams (1981) "NP-structure," The Linguistic Review 1, pp.171-217.
担当者 上山
第3回 2003.04.24.
取り上げる内容 van Riemsdijk, Henk & Edwin Williams (1981) "NP-structure," The Linguistic Review 1, pp.171-217.
担当者 向井
第4回 2003.04.28.
取り上げる内容 Belletti, Adriana & Luigi Rizzi (1988) "Psych-Verbs and Theta-Theory," Natural Language and Linguistic Theory 6-3, 291-352. (参考:Pesetsky, David (1987b) "Binding Problems with Experiencer Verbs," Linguistic Inquiry 18, pp.126-140. )
担当者 上山
第5回 2003.05.08.
取り上げる内容 Belletti, Adriana & Luigi Rizzi (1988) "Psych-Verbs and Theta-Theory," Natural Language and Linguistic Theory 6-3, 291-352.
担当者 團迫
第6回 2003.05.12.
取り上げる内容 Lebeaux, David (1991) "Relative Clauses, Licensing, and the Nature of the Derivation," in Susan D. Rothstein, ed., Syntax and Semantics #25, Perspectives on Phrase Structure: Heads and Licensing, Academic Press, New York, pp.209-240.
担当者 上山
第7回 2003.05.15.
取り上げる内容 Lebeaux, David (1991) "Relative Clauses, Licensing, and the Nature of the Derivation," in Susan D. Rothstein, ed., Syntax and Semantics #25, Perspectives on Phrase Structure: Heads and Licensing, Academic Press, New York, pp.209-240.
担当者 光富
第8回 2003.05.19.
取り上げる内容 Huang, C.-T. James (1993) "Reconstruction and the Structure of VP: Some Theoretical Consequences," Linguistic Inquiry 24-1, pp.103-138.
担当者 上山
第9回 2003.05.22.
取り上げる内容 Huang, C.-T. James (1993) "Reconstruction and the Structure of VP: Some Theoretical Consequences," Linguistic Inquiry 24-1, pp.103-138.
担当者 永末
第10回 2003.05.26.
取り上げる内容 Heycock, Caroline (1995) "Asymmetries in Reconstruction," Linguistic Inquiry 26-4, pp.547-570.
担当者 上山
第11回 2003.05.29.
取り上げる内容 Heycock, Caroline (1995) "Asymmetries in Reconstruction," Linguistic Inquiry 26-4, pp.547-570.
担当者 田中
第12回 2003.06.02.
取り上げる内容 Barss, Andrew (2001) "Syntactic Reconstruction Effects," in M. Baltin & C. Collins, eds., The Handbook of Contemporary Syntactic Theory, Blackwell Publishers, pp.670-696.
担当者 上山
第13回 2003.06.05.
取り上げる内容 Barss, Andrew (2001) "Syntactic Reconstruction Effects," in M. Baltin & C. Collins, eds., The Handbook of Contemporary Syntactic Theory, Blackwell Publishers, pp.670-696.
担当者
第14回 2003.06.09.
取り上げる内容 Hoji, Hajime (1985) Logical Form Constraints and Configurational Structures in Japanese, Doctoral dissertation, University of Washington, chapter 3 (pp.111-210).
(参考:Engdahl, Elisabet (1980) The Syntax and Semantics of Questions in Swedish, Doctoral dissertation, University of Massachusetts, Amherst. Chapter 5.)
担当者 上山+Guest lecturer
第15回 2003.06.12.
取り上げる内容 Hoji, Hajime, Satoshi Kinsui, Yukinori Takubo, & Ayumi Ueyama (1999) "Demonstratives, Bound Variables, and Reconstruction Effects," Proceedings of the Nanzan GLOW, The Second GLOW Meeting in Asia, September 19-22, 1999, pp.141-158.
担当者 上山+Guest lecturer
第16回 2003.06.16.
取り上げる内容 Hoji, Hajime, Satoshi Kinsui, Yukinori Takubo, & Ayumi Ueyama (1999) "Demonstratives, Bound Variables, and Reconstruction Effects," Proceedings of the Nanzan GLOW, The Second GLOW Meeting in Asia, September 19-22, 1999, pp.141-158.
担当者 上山+Guest lecturers
第17回 2003.06.19.
取り上げる内容 Hoji, Hajime (1985) Logical Form Constraints and Configurational Structures in Japanese, Doctoral dissertation, University of Washington, chapter 3 (pp.111-210).
担当者 佐藤、増田
第18回 2003.06.23.
取り上げる内容 Langendoen, D. Terence, & Edwin L. Battistella (1982) "The Interpretation of Predicate Reflexive and Reciprocal Expressions in English," NELS 12, pp.163-173.
担当者 上山
第19回 2003.06.26.
取り上げる内容 Langendoen, D. Terence, & Edwin L. Battistella (1982) "The Interpretation of Predicate Reflexive and Reciprocal Expressions in English," NELS 12, pp.163-173.
担当者 松浦
第20回 2003.06.30.
取り上げる内容 Heycock, Caroline, & Anthony Kroch (1999) "Pseudocleft Connectivity: Implications for the LF Interface," Linguistic Inquiry 30-3, 365-397.
担当者 上山
第21回 2003.07.03.
取り上げる内容 Heycock, Caroline, & Anthony Kroch (1999) "Pseudocleft Connectivity: Implications for the LF Interface," Linguistic Inquiry 30-3, 365-397.
担当者 大石
第22回 2003.07.07.
取り上げる内容 Fox, Danny (1999) "Reconstruction, binding theory, and the interpretation of chains," Linguistic Inquiry 30-2, 157-197.
担当者 上山
第23回 2003.07.10.
取り上げる内容 Fox, Danny (1999) "Reconstruction, binding theory, and the interpretation of chains," Linguistic Inquiry 30-2, 157-197.
担当者 村岡
第24回 2003.07.14.
取り上げる内容 Sauerland, Uli, & Paul Elbourne (2002) "Total Reconstruction, PF Movement, and Derivational Order," Linguistic Inquiry 33-2, pp.283-319.
担当者 上山
第25回 2003.07.17.
取り上げる内容 Sauerland, Uli, & Paul Elbourne (2002) "Total Reconstruction, PF Movement, and Derivational Order," Linguistic Inquiry 33-2, pp.283-319.
担当者 高井